「関東に住みながら関西のマンションを購入&リノベする」と決め、フリーランス1年目ながら住宅ローンを組んだお話の後編です。
これまでのおさらい
- フリーランスは1年目(2022年4月に開業)
- 居住中のマンション(関東)の住宅ローンは完済済み
- 関西のマンションを先に購入&リノベしてから今のマンションを売却したい
次のマンションの環境を先に整えてから、猫たちとともに新居に引っ越しをしようと決めました。
今のマンションの売却査定は済ませましたが、売れないことにはまとまった資金が手元には入りません
次のマンションの購入費用、リノベーション費用、諸経費もろもろででかなりのお金になります。
住宅ローンは無事に組めましたが、「遠方からマンションを購入すること」はとても難しかったです。
前回も書きましたが、住宅ローンの審査はそれぞれの置かれている状況や金融機関の判断で全く異なると思います。
なので、あくまでもこれは「私の場合はこうだった」という参考程度にご覧くださいね
借入可能額を事前審査でまず確認
不動産会社Aは中古マンション3件目の物件候補の仲介を担当していました。
現在の状況を説明し、フリーランス1年目でも住宅ローンを組めるのか気になっていることを伝えたところ
初めての確定申告なので早めに準備は始めていたものの、事前審査に確定申告の書類が必要なのであれば急いでやってしまわねば!!
ということで、確定申告開始初日に書類を提出し納税まで済ませました(頑張ればできるコ)
「確定申告を済ませたので事前審査で借入可能額を確認したい」と何度伝えても、手続きの案内すらしようとしない営業マンA
物件の問い合わせにはすぐに返信をくれるのに、手続きを避けているかのように感じ不審が募り始めました。
ちょうど3件目の物件がマンションにいろいろ問題が潜んでそうということも分かったタイミングで見切ることにして、4件目の物件問合せを不動産会社Bに相談
遠方からの問い合わせを手間に感じたであろう営業マンAとは大違いでした。
・ローン事前審査用紙
・運転免許証、健康保険証
・確定申告書、青色申告決算書、賃借対照表
・会社員時代の源泉徴収票3年分
・開業届
・マンション査定額
申請してから1週間後に結果がでました。
- 銀行系はフリーランス3期分が必要なのでNG
- フラット35であればOK
- 1割以上の頭金を用意すること
- 開業日から丸1年経過しないとローンは組めない
金利の低い銀行ローンが使えないのは残念でしたが、フラット35であれば開業日から丸一年(2023年4月1日以降)経てばローンが組めることが分かり、借入上限額も把握することができました
会社員であれば事前審査結果もすぐに出ると思いますが、フリーランスだと審査に時間がかかりますし、追加の確認で出した書類もありました。
欲しい物件が目の前に現れた時に、事前審査もこれからのフリーランスと安定している会社員の申込みが重なれば1番手を逃してしまう可能性もあるので、早めに済ませておく方が良いと思います。
リノベ費用は親から借りることに
本命物件の購入申し込み時、頭金の1割は現金を用意するとして「リノベ費用をどうするか」という問題がまだ残っていました。
実は事前審査で通していたのは通常の「フラット35」
4件目のちょっと高めの物件を使って事前審査しており、今回の本命物件の売り出し価格だと500万円くらい安くなるのでリノベ費用に使えるのかなと思ってました。
が、住宅購入とリノベ費用を合わせて借り入れる「フラット35リノベ」だと別種類になるため、再度事前審査を通さないといけなさそうとのこと
私が内覧した日の数日後には「現金で買っちゃうから」と言ってる方の内覧が決まっているため、1番手になるには今すぐ申し込みして、売主さんから一番手に選んでもらうことが最優先でした。
ちなみに、フラット35リノベはリノベ工事が終わり適合証明検査を受けてからの融資となり、それまでの間は「つなぎ融資」というものを挟むらしく手続きが複雑そうだし、手数料も嵩みそうな予感・・(詳しくは住宅金融支援機構のホームページを見てくださいね)
※出典:住宅金融支援機構「フラット35リノベ」HPより
住宅購入費の1割なら現金で用意できますが、リノベ費用まではキャッシュを持ち合わせていないし、この時点ではリノベ会社も決まっていない状態。
今のマンションの売却資金が入ってくればリノベ費用払えるんだけど、、
もう頭の中がグルグル周りすぎて、「どうしよう」を何度も呟く私。
借りるのも贈与とみなされる?
「住宅取得資金贈与の非課税特例※」は住宅購入費用のみのため、リノベ費用は該当しません。
そのため、リノベ費用を借りて贈与税が発生したら嫌だなという点が気がかりでした
※2023年12 月31日までの間にマイホーム取得のために父母などの直系尊属から金銭の贈与を受けた場合、最高1,000万円までの金額について贈与税が非課税になる制度
営業マンBがその場で税理士に確認してくれ、「一時的に借りるだけであれば贈与にはあたらない」ことが判明
大金を貸してほしいなんてどうやって伝えようか・・と考えていた帰りの新幹線で、偶然にも父から電話がありました。
年始に関西への住み替え宣言はしたものの、その日に物件を見に行くことは全く伝えていなかったのに、何かの知らせだったのでしょうか。
無事にリノベ費用を借りることができました(感謝)
本審査、ここからが大変だった話
購入申し込みから2週間後に無事に売買契約を済ませ、住宅ローン決済&引き渡し日は6月中旬と決まりました。
ここから一番大事な本審査です。
事前審査は金融機関が主に収入や返済能力などを短期間で判断しますが、本審査は住宅金融支援機構が融資しても問題ないかの最終判断を下します。
事前審査が承認になっていても本審査で落ちるというケースも。
フラット35は事前審査の時に不動産会社Bから勧められたARUHIにお願いしました
本審査では事前審査以上にたくさんの書類が必要になります
・住宅ローン借入申込書・確認書・同意書
・団信申込書兼告知書
・住民票、運転免許証、健康保険証
・オンライン本人確認
・確定申告書、青色申告決算書、賃借対照表
・所得税納付完了通知、課税証明書
・会社員時代の源泉徴収票3年分
・納税証明書その1、その2
・開業届
・職歴書
・業務委託契約書
・マンション訪問査定書類
・現マンションの登記簿謄本
・新居のリノベプラン図
※書き漏れや記憶違いがあるかもしれません
※不動産仲介会社で手配してくれた書類は含めていません
売買契約の翌日から準備を始め、何度も何度もARUHIの担当者とやりとりをして、不足の書類を用意・修正し・・
審査してもらうために全てきちんと提出し終わるまで2週間かかりました。
e-taxの通知画面ではなく、書類に日付が入っていてほしいんだと言われる・・(昭和)
職歴書まで書いたときは転職活動か?って気分になりました
自宅から徒歩10分圏内に区役所、県税事務所、国税事務所、法務局がすべてあることが唯一の救いでしたが、税務署が同じ道路沿いに2か所あったとは気が付いてませんでした。
遠方からのマンション購入は疑われる
この質問、何回されたことか。
そもそも関西に20年近く暮らしました。また戻りたくなったんです。実家も帰りやすくなるし。ただそれだけ。
嘘偽りなく本当のことを伝えますが、審査ですんなりとは信用してもらえません。
~2019年に発覚したフラット35不正利用事件~
フラット35は「自分(または親族)が住むための家」に対して、低金利で借りられる住宅ローン
不動産会社が顧客と結託して住宅金融支援機構を騙し、投資物件の融資金として住宅ローンを不正利用
この事件の影響でフラット35の審査は厳格化された
こんな事件が起きていたなんて全く知りませんでした
「頭金として1割以上いれること」を条件にされたのも、不正利用目的の人は現金を使わず全額ローンで申請してくるためだそう。
今の家をまだ売りにも出さず、遠く離れた関西の物件を買いたい私は「不正利用を企んでいる可能性大のオンナ」扱いを受けることに。
もう、絶句でした
不正利用を防ぐための厳格な確認作業の一環なのだと思いますが、疑いの目で見られるってすごい傷つきます。
身の潔白を信じてもらうためにひたすら低姿勢で答えるしかありません
フリーランスという立場のため、事業スペースがあるのかどうかについても細かく確認されました。
これだけ答えたらもうさすがにゴール?というところで
審査の方から電話があり10分ほどいろんな質問に答え、後日、やっと本審査に通ったと連絡をもらいました
本審査の準備を始めてからほぼ1か月。GWを挟んでいたので実際は3週間ちょっとでしょうか。
本審査に通るまでのこの期間は精神的に辛く、不安な日々を過ごしました。
が!
引き渡し後すぐにリノベ工事に着工するため、本審査の対応をしながらリノベ準備の真っ最中でもあり、ローンが通らなかったらどうしようと不安ながらもリノベ妄想はめちゃくちゃ楽しかったのでした。
今回の記事をうまくまとめれたかやや不安ですが、次からいよいよリノベ準備編です