我が家は今年で築32年、60戸程度の中規模マンション。
私が今のマンションを購入したのが2015年12月。もう8年目に突入しています。
先日ポストにお手紙が入っていました。
「修繕積立金改定に関するアンケートについて」
タイトルを見てギョッとしてポストの前でそのまま先を読み進めたい気持ちいっぱいでしたが、部屋でゆっくり見たほうがいいかなと我慢。
でも、パッと目に飛び込んできた「約6千万円不足する見込み」という文字。
そんなマンション修繕積立金についてまとめました。
マンション修繕積立金が上がる理由
「段階増額積立方式」を採用している
修繕積立金の積立て方式は主に「均等積立方式」と「段階増額積立方式」がありますが、国土交通省が公表している統計によると、全体の41.4%が均等積立方式、43.4%が段階増額積立方式となっています(その他は不明)。
全体平均だと半々ですが、平成22年以降に完成しているマンションでは67.8%が段階増額積立方式を採用しているので、見直しのタイミングで段階的に修繕積立金が上がっていくのは当然のことのようです。
私が今のマンションに2015年から住みだして、2018年に修繕積立金が上がりました。
それ以前にも改定があったのかは把握していないのですが、当初は8000円台で、3000円の値上げとなりました。
修繕積立金は適正なのか?
出典:国土交通省「平成 30 年度マンション総合調査結果からみたマンション居住と管理の現状」
国土交通省の統計データによると、長期修繕計画に基づき修繕積立金を設定しているマンションは全体の半分
残りの半分のマンションはどんな計画で積立金の金額を設定しているのか定かではないですが、うちのマンションでは少なくとも長期修繕を見据えた今後の積立金残高を試算しているということ。
こちらも同じく国土交通省の統計データですが、修繕積立金が計画に対して不足しているマンションが全体の3分の1。
うちのマンションは築32年で大規模修繕はすでに2回実施。
大規模修繕以外にも、エレベータ改修工事を2年前に実施してまとまった費用がかかっています。
築年数も経過しているので、いろんな箇所で耐用年数を迎えていることは私もマンション理事会を経験して把握しています。
マンションの美化・資産価値を維持するために継続的に修繕していくことは必要なので致し方ないですね。
修繕費の相場が上昇している
人件費も資材も高騰しているため、当時見積もった金額では修繕工事できない状況になっています。
ググっていたら興味深いグラフを見つけました。
経済産業省が出している木材・木製品・林産物の輸入価格を指数にしたグラフです。
画像出典:経済産業省「どうなったウッドショック;価格の高止まりが需要を抑制?」
私がリノベーションをしたのが2015年。
2015年を100としているので、いかに値上がりしているのかが分かります(ウッドショックと呼ばれているものですね)
我が家は無垢材のフローリングにしましたが、今の資材価格だとかなりの費用になるのだと思います。
最近では食品、電力、ガスの高騰がすごいですよね。少しでもフードロスをなくしたり、節電を心掛けたりはしていますが、少しの努力ではまかなえないほどの値上がり・・
この物価高騰の波が元に戻ることはあるのでしょうか。戻ってほしい(切実)
修繕積立金改定に関するアンケート
お知らせに書かれていたことをまとめると下記の通り
積立金改定にあたってのプランは3つ
①現状のまま(改定しない)
- 3回目の大規模修繕のタイミング(2028年)で赤字に陥り、それ以降黒字に回復しない
- 修繕工事タイミングで借り入れを行うことが必要
②戸あたり平均3000円増額
- 戸あたりの負担は比較的少ないが、修繕工事タイミングで借入は検討
- 借入金の返済資金が不足するため、数年以内に積立金の設定金額や一時徴収の再検討が必要になる
③戸あたり平均5000円増額
- 戸あたりの負担は大きくなるが、修繕工事タイミングで借入は検討
- 借入金の返済資金も充足するため、今後10年間は資金的な余裕ができる
②と③の増額をした場合の各部屋ごとの修繕積立金の金額も記載されていました。
私の部屋では②も③も改定幅が同じで3000円弱の値上がりになります。
細かな計算方法は分からないのですが、私の部屋より広いor狭いと思われる部屋番号では③のプランの負担額がかなり増えてました。
計算あってるのかな・・とやや疑問もありつつ、私は迷わずに
と回答しました。
今のマンションを購入した際、「マンション管理組合が健全かどうか」は気を付けてみるポイントの一つでした。
マンションの美観が保たれているかどうかという見た目の判断だけでなく、積立金にゆとりがあるか(借り入れをしていないか)も確認しました。
管理組合に借り入れがあるという情報は、今後マンションを売却しようとする際、買い主の方にマイナスの印象を持たれてしまいますよね。
修繕積立金は2回目の値上げ
今回のアンケート結果をもとに、今年度の定期総会で議決をとり今年中に改定をしたい旨も記載されていました。
私が住みだしてから1回目の値上げは2018年。
このときも値上げ幅としては3000円程度なので増額幅としては同じです。
前回の値上げの際は今後の修繕時の資金不足を回避するための改定である旨は書かれていましたが、借り入れが必要となる状況ではありませんでした。
やはり昨今の価格高騰の影響が非常に大きいのだと思います。
修繕工事の箇所について、状態の良い箇所は工事を先延ばしにすることも検討するとのことなので、なるべく借り入れはせずに積立金だけで運用できることを望んでいます。
数年後くらいにまた理事会の当番がまわってきそうなので、前回やったときよりもしっかりと費用面をみていくことになりそうですね。
このお知らせを見て「現状のまま赤字に突入でいいよ」と回答する住人の方はいないと信じていますが、総会の結果が出たらまた追記しようと思います。